定水位単孔式揚水試験装置（SPPT システム）
　当社では、高透水性地盤の透水係数をより正確に計測できる現場用の定水位単孔式揚水試験装置（スポット　システム）を開発いたしました。

　ご承知の通り、砂礫地盤からの地下水湧出は工事の施工性に大きな影響を与え、しばしば予期せぬ難工事に発展することがあります。
　地質調査の段階では、より正確なデータを得るべく努力しておりますが、なにぶん難しい試験ですので、従来の試験法では納得のいく値が得られないのが実情でした。
　そのために簡単でしかも正確なデータが得られるよう試行した結果、この装置の開発になりました。
  • 「SPPTシステム」は、定常流単孔式揚水試験法です。試験後回復法もできます。
  • 水位低下量自動制御方式の試験です。
  • 一般の現場透水試験と同様、ボーリング調査と平行して実施できます。
  • φ86ｍｍ〜φ66ｍｍのボーリング孔で試験できます。
  • 従来の試験では難しかった高透水層でも対処できます。
  • 難透水層でも揚水の継続時間を長くすることにより揚水量を測定できます。
  • 水位低下量を数段階に変えることにより複数の値が得られるため精度を高められます
  • 水位低下量を自由に調節できるため層流状態での測定ができます。
  • 水位低下量を少なくすることにより測定区間での側壁崩壊を防ぎます。
  • 試験を実施しつつ孔内洗浄ができます。
  • 水位低下の確認はサクション先端からの空気の吸入音で行います。
  • 試験の所要時間は2時間〜5時間程度です。
  • 陸上ジェットの場合の吸い上げ高さは約8ｍです。
  • 孔内水位が8ｍを超える場合は孔内ジェットを使用します。
  • 試験機は軽量の汎用型です。
  • 汎用型システムの揚水量は最大80L/分です。
実用新案登録番号　第2528686号
その他の利用法
  • 孔内洗浄・・・・・・・井戸などの孔内洗浄用機械として単独で使用できます。
  • 地下水の採水・・・揚水を十分行うことによりたまり水でなく、本来の地下水が採取できます。
  • スライムの排除・・吐出水などを送り、スライムを浮遊させて吸引します。
  • 強制的な地下水流動・・・地下水検層試験時に強制的に地下水を流動させることにより流動層を明瞭に確認することができます。